これで怖くない!実際の株価チャートを使って銘柄分析【実践編】
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「チャートは見られるようになったけど、結局どこで買えばいいのか分からない」「上がるのか下がるのか判断できない」そんな悩みを持つ人は少なくありません。
これまでの第1回から第5回までは、株価チャートの基本要素や見方を個別に解説してきました。
今回はそれらをひとつに結びつけて、チャートをどう読み、どのように判断に活かせばよいのかを実際のチャートを元に、実践的に解説します。
ローソク足、移動平均線、インジケーター、時間軸の考え方など、これまで断片的に学んできた知識をつなげて活用できるようになれば、チャートはただのグラフではなく、投資判断の心強い味方になります。
明確な根拠がないまま直感に頼って取引を続けていると、一時的にうまくいくことがあっても、大きなチャンスを逃したり、気づかないうちに損失を積み重ねてしまう可能性があります。
少しの知識の差が、結果に大きな違いを生むのが株式投資の世界です。
読み終えたときには、チャートを見る目が一段階レベルアップしているはずです。
2025年4月、株式市場は世界経済の不透明感に大きく揺れました。
発端となったのはアメリカで報じられたトランプ政権による追加関税です。
これを受けて世界的にリスク回避の動きが強まり、日本の株式市場でも幅広い銘柄が売られる展開となりました。
市場が過敏に反応し、企業の業績とは無関係に株価が過度に下落する場面では、チャート分析が力を発揮します。
ここで例として挙げるのは、三菱ケミカルグループです。
チャートを見てみると、この時期にRSIが30を下回り、テクニカル的には「売られすぎ」の状態に入りました。
同時に週足では陰線が続き、下げ止まりの兆しも見え始めていました。
4月下旬には短期の移動平均線が中期の線を上抜ける動きが見られ、いわゆるゴールデンクロスの形が読み取れます。
ゴールデンクロスが見られたときは、株価が上昇トレンドに入りやすいという特徴がありましたね。
実際に株価はそこから反転し、約1ヶ月で150円の上昇しました。
このように、複数の指標を使うことで、反発・上昇のサインを察知することができるのです。
暴落の最中に底値で買うことは非常に難しいことですが、サインを見抜くことで上昇を十分に狙えます。

一方で、上昇局面での判断も見逃せません。
例えば、リンクアンドモチベーションの2022年10月から2023年7月までの株価を見てみましょう。
下の画像、左側〇周辺(2024年11月中旬から末)の日足の動きを見ると、陽線が連続しています。
これだけをみると、株価は上昇トレンドにあることが分かりますが、どこで売ればよいのか、または買えばよいのかわかりません。
〇部分以前にこの銘柄を保有していたなら、もっと含み益を大きくしようと考えるのも当然でしょう。
また、この上昇トレンドに乗ろうと、この銘柄を買う方もいることでしょう。
しかし、RSIの数値を確認すると、違った観点からこの値動きを見ることができます。
この期間を通じてRSIは80を超えています。
RSIは70を超えると「買われすぎ」を示すといわれ、反転のリスクを示唆する場面でもあります。

このことを知っていれば、「上昇は続かずに一度停滞または下降に入るかも」と、利確や様子見の判断を下す材料になるでしょう。
このシグナルは、「もう少し上がるかも」という気持ちにブレーキをかける客観的な根拠になります。
相場が順調に見えるときこそ、冷静にチャートを見て判断することが、利益を守るためには不可欠です。
チャートは決して未来を予言する道具ではありませんが、チャートを上手に使うことで、焦りや不安に振り回されず、自分の判断で投資ができるようになります。
株価チャートは難しそうに見えても、見方の基本を知っていれば、様々な情報を見て取ることができます。。
これまでのシリーズで学んだ内容を活かしながら、少しずつチャートに慣れていってください。
毎日の株価の変化を、ただの数字ではなく「意味のある動き」として捉えられるようになることが、初心者から一歩先に進むための大きなステップになります。
Q.これはトヨタ自動車の2025年6月3日から2025年9月12日の株価チャートです。
正解!
不正解...
正解はD.7月下旬の株価上昇に伴い、出来高も大きくなっている。です。
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株価が大きく上昇(下落)する際は、出来高が大きくなりやすいです。出来高はその銘柄の注目度を示しています。